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吟醸王国静岡訪問記~その四

磯自慢を後にし、お次は志太泉酒造へと向かい内陸へ入っていきました。

磯自慢と志太泉は少し距離はあるのですが、同じ志太平野の酒として静岡酒の中では分類され、この瀬戸川流域の地域は他にも初亀・喜久酔・杉錦とどこも素晴らしい名醸ばかりが集まっており、瀬戸川の伏流水の良さが伺われます。

中でも志太泉酒造のある立地はかなり上流の方で、そこから上には何も汚染するものが存在しない素晴らしい立地。

そのため蔵の目の前を流れる瀬戸川の伏流水の井戸水を濾過も何も加工せず仕込み水として使用できるのです。

このなめらかな軟水は吟醸造りに適しており、志太泉ならではの柔らかさはここから生まれるのです。

P1010778 ※蔵の横を流れる瀬戸川

P1010776 蔵の前にはずっと川沿いに桜並木が続きお花見には最高の立地条件。

次回は是非、春に訪れたいものです。

秋の紅葉も素晴らしそうですね!

P1010780 さて、中に入ると望月社長が詳しく酒米の説明をしてくれました。

静岡の蔵元のほとんどは県外の酒米を使用するのですが、志太泉では平成13年度より地元・志太地区での山田錦の栽培を始め、地元産米による酒造りにも力を注いでいます。

しかし、まだまだ数量が少なく、主力となっているのは兵庫の特A山田錦と富山の五百万石と雄山錦、そして私も大好きなお酒になる広島産の八反35号を使用しています。

洗米は普通種以外は写真のように少量ずつ手洗いし、限定吸水を行います。

P1010782 甑も小さいもので少量を地中に埋まった和釜で蒸し上げていくのが特徴的。

P1010783 麹室では箱麹法で、大吟醸クラスは蓋麹で丁寧に手作りされていきます。

P1010785 普通酒用が出麹となっていましたが、このクラスでも非常に良い麹が仕上がっていました。

P1010787 この蔵は静岡県内でもかなり寒い地域にあるのですが、酒母と吟醸酒の仕込み室は完全に冷蔵完備がされていました。

P1010789 仕込みタンクの中では元気にもろみが発行していました。

この蔵では静岡酵母にこだわっているために静岡酵母特有のバナナのような香りが心地よく上がってきます。

もろみ日数は普通酒でも20日以上。中吟醸で30日以上、大吟醸では35~40日前後で仕込量は吟醸クラスで総米700kgと非常に小さな仕込み。

普通酒でもわずか1,5トンという少量仕込みを心がけています。

P1010790 吟醸酒以上の酒は写真の槽でゆっくりと搾られ、それ以外はヤブタで搾られていきます。

今年の本醸造の生がちょうど仕上がったところだったので利かせていただきましたが、志太泉らしいふわりとした柔らかさで辛口ながらも柔らかな酒質のせいか丸い甘さを感じ、きれの余韻も非常に綺麗な仕上がりでした。

この味わいの流れがこの蔵の大きなポイントですね。

また、この蔵は静岡酵母にこだわっているのが特徴で、穏やかな立ち香ながら含むとバナナ系の心地よい香りがフワッと広がり素晴らしい世界を造り出しています。

全体を通して食中酒としておすすめできる仕上がりです。

ここ数年、当店では『志太泉』の取り扱いをお休みしていましたが、近日中に取り扱いを再開したいと思いますので、お楽しみに!

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