「夜明け前」蔵に行って来ました。
私用で長野に行かねばならず、昨日は臨時休業させていただきましたが、帰りに当店の看板酒の一つ「夜明け前」蔵元、小野酒造店に行って参りました。
「夜明け前」は私が学生の頃から好きなお酒で、しかも両親の故郷近くのお酒であり、私が地酒を手掛けるきっかけとなったお酒なのです。
扱わせていただいてから6年ほどが経ちますでしょうか?
にも関わらず以前は蔵見学はお断りしていたこともあり、最近は日程が合わずで何故か蔵を訪れるのは初めて。
古くから「夜明け前」の実力が全国で知られていたことが良くわかります。
この蔵で造られる一番下のクラスである地元用銘柄の「頼母鶴(たのもづる)」の普通酒でさえ1.8トン仕込みという少量仕込みですのでこのサイズで十分とのこと。
米が蒸し上がると麹用は小さなザルに入れられ蔵人が担ぎ、歴史を感じる階段を駆け足で上がり、麹室へ運びます。
掛米はシューターでタンクまで運ばれますが、麹米はシューターだとダメージを受けるためにすべて手作業で運ぶそうです。
う~ん、さすがに細かいところまで気を使っておられますね。
麹室の前に運ばれた蒸し米はすばやく広げられ、適温まで冷まし、麹室に引き込んでいきます。
麹室内は入れませんでしたが、麹造りはすべて箱麹。
大吟醸クラスはすべて蓋麹で丹念につくられます。
写真は枯らしているところですが、麹をちょっと拝借すると見事に麹菌がハゼ込み、食べてみると甘~い!
今まで食べた中で、最も甘くて美味しいかも知れません。
良い麹の証拠です。
写真のように元気に醗酵していましたよ。
もちろん小仕込。
当店で扱っているクラスの酒は1トンぐらいの仕込みがほとんどです。
ビニールを掛けて保温したり、寒すぎるとマットを巻き、中でライトをつけ、その熱で温度を上げたりとそれぞれのタンクの温度コントロールを細かく調整していきます。
温度を調節できるサーマルタンクも完備しているのですが、まだ温かな時期の仕込みと大吟醸に使用しており、この厳寒の季節には自然の気温と人が調和した酒造りを行っています。
仕込み蔵内は冷暖房は完備されておらず、自然そのままで絶好の6度ぐらいでした。
今年は冷え込み厳しく、酒造りには絶好ですが、18BYのように暖冬の時に使用する物で、冷たい風をダクトからタンクに吹き付け冷やすという装置です。
この蔵は裏手が山で日が全く差さないために自然と低温がキープされるためにこういった装置もほとんど必要ないですが、いざという為に備えられている細かな心配りが感じられますね。
季節限定で「雫取り」されるお酒です。
元気に発酵中、香りも清々しく本当に良い香りです。
手間暇掛かりますが、吟醸クラス以上はこちらで搾り、それ以外はヤブタで搾ります。
蔵内が温度管理できるようになっており、更に隣には大きな冷蔵庫が完備されているのですが、こちらは将来的に冷蔵管理できる吟醸蔵として活用していく予定とのこと。
大吟醸クラスが更にレベルアップできるように配慮されており、今以上に美味しくなるなんて考えられない喜びですが、確固たる地位を確立しながらもまだまだ更なる進化に向かう姿勢は素晴らしいですね。
まだまだ序の口で3倍ぐらいに長くなるそうで、来週末の冷え込みが厳しくなる頃から大吟醸クラスの仕込みが始まるとのこと。
この自然の寒さがこの蔵一番の強みですね。
蔵を訪問して感じたことは自然と調和した完全少量手造りを徹底しながらも、新しい設備や技術を少し導入してあげることにより、その調和を崩さずに更なるレベルアップを目指していると感じました。
昨今の「夜明け前」は本当に素晴らしい出来映え。
こういったきめ細かな気配りと名声におごらない生真面目さが今の素晴らしい酒を造っているのだと感じられました。
久々の蔵訪問記いかがでしたでしょうか?
来週は静岡に行って色々と見てきますよ!
乞うご期待!!
長野県上伊那郡辰野町小野 小野酒造店「夜明け前」販売ページ:https://yamazakiya.biz/yoakemae.html
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