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ワインの基礎知識~醸造編

さて、ワインの基礎知識も葡萄編、産地編と続き、いよいよ醸造編。

「醸造なんて難しいこと飲む人が知っててもしょうがないよ!」ってな声が聞こえてきそうですが、まさにその通り、造り方なんて飲む方にすれば全く必要のない知識です。

だって飲み手は美味しく、楽しければ最高ですからね。

でも、ワインを買うとき、頼むときに最低限知っておくと便利なことがありますので、今回はそのお話。

何度かお話ししているとおり、ワインは葡萄果汁を発酵させた物。

その発酵時やその後の熟成時にワインでは「木樽」というものを使用します。

この「木樽」を使用している物と使用していない物ではかなり味わいが異なってくるので、今回の醸造編はこの部分にスポットを当ててみましょう。

歴史的に話していくと古代ローマ時代などではワインの醸造・貯蔵・運搬には「陶器」が使用されていましたが、その後に木でできた樽が誕生。

近年は衛生的で管理のしやすいステンレスタンクが誕生し、スタンダードとなっています。

現在はこのステンレスタンクで発酵・熟成されたものと木樽でされたものとの2つに大別できます。

ステンレスタンクの場合はクリーンで葡萄そのものの味わいや個性をストレートに表現し、ワインを造り出すことができます。

そして「木樽」を使用した物は樽の持つ木の香りや渋み、そして樽の中はローストされているので、それに由来して香ばしく甘いニュアンスもワインに移っていき、複雑な味わいになっていきます。

全く同じ葡萄で同じ方法でステンレスタンクにて醸造した場合でも出来上がったワインを樽で熟成した物とステンレスタンクで熟成した物では全く異なる味わいのワインに仕上がっていくのです。

一般的に大きく分けると高級ワインほど「樽」の使用率が増えていき、より複雑な味わいを持っている物が多いのですが、お客様の中にはこういった樽のニュアンスが嫌いな方もいらっしゃいます。

自分が樽のニュアンスが好きかどうかは白ワイン用葡萄品種『シャルドネ』で樽を使っている物と使っていない物を飲んでみると分かり易いかと思います。

樽を使用するワインは樽自体の価格も非常に高価であり、管理面でも手間が掛かるためにそのほとんどが高価になっていきますが、樽を使っているから良い悪いではなく、それぞれにそれぞれの楽しみ方があります。

例えばフランスでは「牡蠣にはシャブリ(フランスブルゴーニュ地方の辛口白ワイン)」とよく言いますが、このワインには近代的な100%ステンレスタンクで造ったものと伝統的な樽を使用したタイプの2つがあり、クリーンな味わいの前者はレモンなどの柑橘系の香りやミネラル豊富な味わいが生ガキにはよく合うのですが、後者の樽を使用した物は「生臭さ」を助長し、顔をしかめるほどにひどい組み合わせとなってしまいます。

このように料理やシチュエーションによって変わっていきますので、高いから良いワイン、安いから悪いワインということは決してないのです。

お次は今回も少し触れましたが、醸造後のワインにとって重要な時の流れ『熟成』についてお話しいたします。

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