あなたは日本のワインを飲んだことがありますか?~その壱
今週は勝沼を訪問したこともあり国産ワインについてのお話しが続いておりますが、昨日は国際的に日本最高の評価を受けておりますシャトーメルシャンの醸造家、安蔵光弘氏のセミナーを受けてきましたので引き続き国産ワインのお話し。
セミナーの内容の前にちょっと国産ワインに関する私見を書きます。
このブログを御覧の皆様の中で「国産ワイン」を飲んだことがある方はどれほどいるのでしょうか?
飲んだことがある方はかなりいらっしゃると思いますが、日常的に飲まれている方はかなり少ないかと思いますが、いかがでしょうか?
皆さんは国産ワインを口にしたときの印象はどのようにお持ちでしょうか?
ほとんどの方があまり印象を持っていないと思います。
何故でしょう?
日本では欧米のように「ワイン法」というものが確立されておらず、「酒税法」に基づいているのですが、それによると原料がたとえ100%輸入の葡萄ジュースであっても日本で発酵し、ボトリングすれば『国産ワイン』として販売できることになっています。
最近はラベルに「輸入ジュース○○%使用、国産葡萄○○%使用」と表示義務ができましたが、かつては消費者は知る術もなく、現在でさえ表示をせずにいかにも地元の葡萄を100%使用した「国産ワイン」かのように販売を続けているところもあります。
どうしてこういったことが行われてきたかは、農業的にも色々と問題があり、様々な要因から生まれた方法ですが、こういったワインと呼ぶには抵抗のある飲み物が消費者の口に入り、「やっぱり日本のワインは美味しくない」と言われる要因となってしまったことは否めません。
こういった根源を作ったのは清酒の業界と同じく大手メーカーの力が強いと個人的には考えています。
大手企業は莫大な売り上げと利益を追求しなければないませんし、経済的には義務とも言えます。
ワインの世界で言えば安価な濃縮ジュースを南米などより輸入し、糖類を添加し発酵させたワインは安価で販売できながらも作業コストも少なく利幅も多い。
だからドンドンと作りドンドンと売っていく。
これが日本のワインの歴史発展を大きく遅らせていった要因だと考えます。
しかしながら大手メーカーというのは資金があり、設備投資も十分にできますので、その分、技術も向上し、『技術』という面では常にトップにあるものです。
こういった大手メーカーの技術向上により小さなワイナリー達も大手からワイン造りを学び技術を向上させていき日本産ワインの水準を上げていったのも事実です。
ワイン造りは非常に莫大な資金が掛かる物で、しかも天候などの自然現象に大きく左右され、年によっては一房も葡萄のみが実らない年さえあります。
こういったことから資金づくりに高利益商品を作り販売することは理解することができますが、消費者に事実を伝えていなかったことがイメージを悪くしてしまいました。
そういった大手メーカーの一つ、メルシャンはシャトーメルシャンというワイナリーを所有し、世界的コンクールで金賞に輝くなど非常に高品質なワインを造っており、世界的なワイン評論家達には日本の最高峰はシャトーメルシャンであると認識しています。
しかしながら、一般消費者にはそういった素晴らしい実績は全くといってもいいほど伝わっていないのが事実。
メルシャンといえばスーパーでの安売りワインのイメージどころか最近ではチューハイなどのイメージが強くなっているとの話も聞きます。
シャトーメルシャンではこういった現状を認識、脱却し、世界に誇れる「日本のワイン」を日本の方々に飲んで欲しいとの思いから大幅にその方向性を変えています。
これからは輸入濃縮還元ジュースのワインは極力減らし、国産葡萄を使用したミドルレンジのワインに更なる力を注入し、消費者の方々に国産ワインの本当の美味しさを知っていただこうという物で、上級ワインに関しても世界レベルに対抗できる品質を目指しいくものです。
現実、昨日のセミナー及び展示会でシャトーメルシャンのワインを試飲したところ私が抱いているイメージを見事、覆してくれました。
ちょっと前置きが長くなってしまったので今日はこの辺で、シャトーメルシャンの醸造家、安蔵光弘氏のセミナーにつきましては次回、お伝えいたします。
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