2007年秋-勝沼訪問レポート~ルバイヤート&フジクレール編~
今年も勝沼へ葡萄の状態や仕込みの様子を確認しに勝沼に行って参りました。
まずは日本ワイン界の神様、大村春夫氏の丸藤葡萄酒工業会社(丸藤ワイナリー)へ
この日は大村さんより「ソーヴィニヨンブランの収穫をするから畑においでよ」と言われていたのですが、朝からあいにくの雨模様で、収穫は延期となってしまいました。
実はソーヴィニヨンブランは大村さんの造る「ルバイヤート」の中でも幻の存在のため、今回の収穫を楽しみにしていたのですが、残念。。。でも、自然には勝てないですね。
このソーヴィニヨンブラン、生産量は400本程度という極わずかのために私はまだ飲んだことがなく、大村さんに顔を合わせるたびに「飲んだことないんですけど・・・」とアピールするのですが、今回も「幻だからね」とかわされてしまう。うっ・・・飲んでみたい・・・
台風で畑の影響を心配していたのですが、今のところはまだ大丈夫。
台風前にすでに収穫したデラウエアやシャルドネは良好な出来映えだったという。
しかし、カベルネソーヴィニヨンやプティヴェルドなど高級赤ワイン用の収穫はまだまだ先。
最近は朝夕に雨が降り、ちょっと心配だとのこと。
これは他のワイナリーも同様でした。
今回はルバイヤートやフジクレールを扱っていただいている「やきにく家 房」さんも同行し、初訪問だったために大村さん自ら丁寧にワイナリー内を案内してくれました。
ワイナリーの企業秘密ばかりで、詳しいことは書けませんが、話を伺い現場を見ているとやはり大村さんは他の国産生産者達とは明らかに考え方や視点が異なり、かなり化学的かつ実践的にワイン造りを行っていることを感じます。
こういった理論と豊かな経験に基づいたワイン造りから素晴らしき「ルバイヤート」の世界が生まれているのだと確信しました。
いつもは人には紹介しないという秘密のセラーでは最近、一気に品質が向上したシャルドネの秘密を伺い、納得。(これも書けません)
この秘密によりよりピュアで新鮮みや立体感の味わいが生まれた謎が解けた。
詳しくは書けませんが、収穫と発酵に秘密が隠されているんですね。
実に自然に調和したワイン造りが実践されています。
ワイナリーの細部まで案内していただき中世ヨーロッパの空気漂うテイスティングルームへ。
テイスティングしたワインは
①甲州シュールリー2006年(当店販売中)
ミネラル感やキレの良い辛口の味わいはルバイヤートならでは。'06は厚みとボリューム感が感じられ旨味成分を多く感じ取れます。
②甲州シュールリー1998年(サンプル)
最近、人に「甲州ってすぐ飲まないとダメなんでしょ?」と言われ大村さんが「そんなことはない!」と勢いで開けた一本。熟成感と複雑味が加わり、これはうまい!
実は私も飲むには5年以内ぐらいが理想と思っていたが、常識を覆された。
これからは店でも熟成させようかな。
③甲州樽貯蔵2006年(当店販売中)
まだ若々しさに溢れポテンシャルを発揮しきれていないが、控えめの樽香がほのかに漂い厚みもプラス。塩でシンプルに味付けした上質の鶏肉や豚肉料理に合わせてみたい。
④50周年記念シャルドネ(当店販売中)
このワインは何度も飲んでいるが飲む度にその良さをさらに発揮している。
ボリューム感あるシャルドネのボディにルバイヤートとしては強めの樽を効かせた味わいは日本のシャルドネもここまできたかと毎回、感心させられる。
⑤シャルドネ2007年(バレルサンプル)
まだ発酵中の新酒。キリッとした酸が効いており青リンゴを連想させる清々しい香りと味わい。ピリッとしたガス分があり、まだアルコール分が低いと思っていたので調子にのって飲んでいたところもう12度ぐらいまで上がっているとのこと。
まだまだ暑いこの季節には美味しく飲みたい液体だがこれが素晴らしいワインに変化することを考えると我慢我慢。
⑥デラウエア2007年(バレルサンプル)
昨年に比べると糖度が低く感じ、酸を高く感じたがやはりルバイヤートのデラウエアは美味しい!まだ出荷前なのでバランスが整っていないが数日で素晴らしくバランスが取れてくると思います。カレーが食べたい・・・
⑦ルージュ2004年
このヴィンテージのルージュは個人的には最も好きな出来映え。メルローの優しくも濃い味わいの中にマスカットベリーA特有のニュアンスが絡み合い全体の均整が取れています。
⑧ルージュ樽貯蔵2003年
比較的大人しめな仕上がりに感じるがバランス良く、樽からのタンニン分もよく溶け込み今が飲み頃。あぁ・・・肉じゃが食べたい。
⑨ドメーヌ・ルバイヤート2004年
このワインは抜栓してから5日以上が経っているので状態あまり良くないけどといいながらさすがは大村さんのフラッグシップ。半端じゃありません!
ボトルの中には極わずかにしか残っていないにも関わらず香りの強さやボディの厚みはまだまだあり、底知れないパワーが感じ取れ、まだまだ時の流れの必要を感じさせます。
このヴィンテージはプティヴェルドがかなり入っており、これがスパイシーさや厚み、濃さを出してパワフルな骨格を造っています。
2004年ビンテージの赤ワインが好きなことを気づかせてくれた一本。
⑩万力メルロー(非売品)
スタッフの方が自分の農園で育てたメルローで造ったプライベートキュヴェ。
ルバイヤートのスタイルとは全く異なり、近年のボルドー右岸のような良さを感じさせる。
これは販売したら日本のワインの常識を覆すヒット作になる予感だが、あくまでプライベート用。
大村さん自身も初めて手掛けた言うが、こういったスタイルも完璧につくりあげる大村さんはやはりすごい!
まだまだ状態を見たいものはたくさんあったが、時間が押せ押せになってしまい、テイスティングを切り上げ、「フジクレール」を造るフジッコワイナリーへ
フジッコワイナリーは長い歴史を誇るルバイヤートと対極な感じで、最新設備を完備した近代的なハイテクワイナリー。
ルバイヤートとフジクレールは車で5分と掛からないのでセットで回るのはおすすめです。
伝統的な概念を大切にしながらも革新的でセンス溢れる技術と最新設備によって造られる「フジクレール」のワイン郡はどれもクリーンで素直な美味しさを引き出しており短い歴史ながらも勝沼を代表するワイナリーとなっている。
今日はあいにく担当者不在で醸造スタッフ達も先日の台風のフォローで全員畑に出払っていたので、私が自ら案内役。
このワイナリーは何度訪れてもクリーンな環境。
この環境こそが新鮮で透明感のあるワインを生み出しているのです。
ワイナリー内では早朝に摘み取ったシャルドネのスキンコンタクト中だったので、ちょっと果汁をいただいてみた。
収穫したばかりなので非常にフレッシュな搾りたてリンゴジュースのよう。
糖度も十分で酸を例年より感じたので、ワインになってからは少し落ち着かせてから良くなるのかな?
甲州のイメージが強いワイナリーですが、近年はシャルドネも向上してきたので、期待します!
樽貯蔵中のワイン達は社長も不在だったためにテイスティングできず。。。残念!
房さんに甲州だけじゃなく実は隠れた名品があるのを確認してもらいたかったのですが、また来ましょう!
今回は一般のお客様に混じってワイナリーの売店で試飲用をテイスティング。
いつもは個室ですが、こういったシチュエーションもお客様の意見を生で聞けるので参考になります。
メインの甲州シュールリーは個人的な意見としては非常に大人しく、独特のミネラルの美味しさや新鮮でほのかな香りが楽しめ、シンプルに塩味の素材を生かした料理を引き立てる素直なワインというイメージなのですが、2005年のヴィンテージは厚みを持たせ、香りもトロピカル感を感じさせるように華やかで結構、インパクトのある味わいでした。
これはこれで良かったのですが、何かイメージと違うなと感じていたところ、2006年ヴィンテージは元のスタイルに戻りました。
当店では貯蔵ストックのミスで2005年は完売してしまい何故か2004年が数本残っています。
これもなかなかおもしろいまとまりを見せているので良いですよ。
今回のフジクレール訪問では目的のワインがテイスティングできなかったのですが、甲州の出来は上々なので、これからも期待が掛かります。
と、勝沼訪問記前半はここまで
次回は昨年、初訪問し、この一年間で最も注目をしていた「原茂ワイナリー(ハラモワイン)」の訪問レポートです。
生産量も少ないブティックワイナリーなので断られるかと思っていたのですが、当店での取扱いも快諾いただきました。
近日、入荷予定ですのでお楽しみに!
このワイナリーは本当に素晴らしいですよ!
ルバイヤート販売ページ:http://yamazakiya.biz/rubaiyat.html
フジクレール販売ページ:http://yamazakiya.biz/fujikko.html
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