夏の飲み物を考えてみる(後編の後編)
さて、後編の後編です。
アルコールが体の体温を下げてしまうというか、「くれる」効果をご理解いただけましたでしょうか?
私達人間はこの効果をうまく利用し、古くから暑い夏を凌いできました。
しかし、近年は冷暖房という便利なものの登場によって、室内では夏は涼しく(寒い?)、冬は暖かい(汗ばむほど暑い?)環境となってしまい四季というものはなくなってしまいました。
夏は冷たく冬は温かいものを飲んで食べるという人間の感覚は自然の環境下でこそ楽しめるものなのですが、冷暖房という人工的な環境ではどうなのでしょうか?
今回は夏の飲み物についてなので、夏の場合を考えると会社でも家の中でも飲食店でもどこでも寒いほどにクーラーが効いており、体は冷え切っている状態です。
そんな中で、冷えた飲み物をとれば更に体を冷やしていきます。
しかも、温かい食べ物を避けて冷たい食べ物と一緒にといったらてきめんですよね。
ですから私が皆さんに提案したいのは「夏の燗酒とお湯割り」
後編で御紹介したとおり、お酒は本来、体を冷やす物ですので、お燗やお湯割りにして体に優しくしてあげ楽しんでみて下さい。
あまり熱くせずにぬるいぐらいが良いですよ。
クーラーで冷えた体にじんわりと染み通るような感覚は何とも言えない心地よさがあります。
お刺身をつまみながら温かいお酒を口にしたときに魚の脂と旨味が口中でお酒の温かさでとろけていくあの感覚はたまりません。
私は数年前から特に女性のお客様にこのような提案をしてきましたが、「体にいい感じがする」「食欲が湧く」「優しい感じがする」「夜がよく眠れる」と嬉しいお言葉をいただいております。
是非、あなたもお試ししてみませんか?
「でも、やっぱり冷たい物がいい!」という方もいらっしゃると思いますので、そういった方におすすめなのは以下のようなお飲物。
(ワイン)
・ スパークリング
あまり高額である必要はありません。手頃なもので、ガス分も高く爽やかなタイプ。イタリアのプロセッコやスペインのカヴァなどがオススメ!
・ 白ワイン
甘味と酸味のバランスが取れたドイツの白がおすすめ!和食にもよく合い甘味が疲れた体を癒してくれます。※安すぎるものは水っぽくペラペラなものが多いので、せめて千円以上の物をおすすめします。
または適度な厚みと甘味も感じられるニュージーランドのソーヴィニヨンブラン。トロピカルフルーツの熟れた香りが夏を感じさせてくれます。
・ 赤ワイン
夏は赤ワインを冷やしてということをよく耳にしますが、個人的な意見としては赤ワインの持つ渋みや乳酸が冷やすことによりえぐみとなってしまうことが多いのであまりオススメしません。冷やすのであれば酸味が低く、少し甘味のある物を選んでください。
夏にオススメはバーベキューや焼肉、鰻と共にオーストラリアのシラーズや南イタリアのアリアニコ、スペインの濃いめのテンプラニーニョなど南の温かみのある濃いめの赤ワインが私の好み。これでスタミナつけましょう!
(日本酒)
・ 酢の物などサッパリした物とスルッと喉を通るような瑞々しさと酸のあるお酒。「花垣 膳々 純米大吟醸ひとつ瓶火入れ」「夜明け前 特別本醸造辰の吟生酒」など。
・ 米の旨味を生かし幅がありながらもスカッとしたした気持ちよさのある超辛口。「花垣 純米超辛口」「まんさくの花 うまからまんさく」など。
・ 活性のにごり酒。「鍋島 活性にごり酒」「百楽門 夏のどぶろく」
・ サラッとした甘口で疲れを癒すのもオススメです!「鍋島 特別本醸造」「以津美 純米生もと」「蓬莱泉 純米吟醸 和」など
(焼酎)
・ 基本的にいも、麦、米など原料は問いませんが、スッキリとフルーティーなタイプをロックか水割りがオススメです!
「明るい農村 赤芋仕込み」「さるこう 麦焼酎」「鳥飼 米焼酎」など
・ 夏らしさを楽しむには黒糖焼酎や泡盛などを黒糖を使用した豚肉料理などと楽しみと南国ムードが楽しめるのではないでしょうか?
(ノンアルコール)
お酒ではありませんが、ビタミンも不足するこの時期、100%果汁のジュースをとることもオススメです。
テレビ朝日「食彩の王国」や日本テレビ「どっちの料理ショー」でも紹介された長野県下伊那郡喬木村の小池農産加工所、小池おばあちゃんこと小池芳子さんの手造りジュースなどはオススメです!
小池おばあちゃんのジュースの原料はジュース用ではなく生食用として新鮮で美味しい果物ばかり。
おばあちゃんのジュース作りの腕を聞きつけて全国の果実農園から依頼が飛び込んでくるほどです。
特に暑い日には絶妙な甘味と酸味のバランスが楽しめます。
現在、当店ではりんご、みかん、シソ梅、アンズ、リンゴと人参、プルーン、ブルーベリー、洋梨の他にミネラルたっぷりの新潟・富樫君の手造り塩「白いダイヤ」を使ったトマトジュースも人気です!
当店姉妹店ラ・ピッコラ・ターヴォラでも数種類をお試しいただけます。
(その他)
・ 先人の知恵をお借りして、冷やした甘酒や焼酎とみりんの中間の酒「柳蔭(やなぎかげ。柳酒ともいいます)」などは栄養価も高く、江戸時代から暑気払いのもってこいのもの。
そうそう定番の梅酒も忘れちゃいけませんね。
色々と書いてきましたが、暑い夏でもクーラーは控えめにできれば自然の風で夜を過ごしたいものです。
「自然の温度」を感じてこそ「夏」をイメージする飲み物や食べ物は美味しくいただけるのではないでしょうか?
実際に温度によって人間の味覚の感じ方は劇的に変わる物です。
この夏はその日の温度や体調、シチュエーションによってお酒の温度や強さを変えて楽しんでみてはいかがでしょうか?
環境や体を考えつつも今日はクーラーのスイッチを消して、新たな食の喜びを楽しんでみませんか?
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