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小さな酒屋が思うこと

皆様、ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしょうか?

ゴールデンウィーク最終日は残念ながら大雨で終わってしまいそうですね。

私はこの商売に就き、もう何年もゴールデンウィークという物と無縁になってしまっていますが、明日明後日とプチ連休をいただきます。

5月7日(月)、8日(火)は下記3店ともお休みとさせていただきます。

酒と自然食品の店 ヤマザキヤ
薪窯焼きパンとイタリア伝統菓子の店 ラ・ファリネッラ
薪窯焼きナポリピッツァと本格イタリア料理の店 ラ・ピッコラ・ターヴォラ

さて、今日は先日YAHOOのトピックスで気になっていたことに触れてみたいと思います。

その見出しは『<食料事情>世界的に悪化の懸念 需要急増や環境問題で』

内容は世界の食料事情が大きく悪化するのではないかという懸念。

「こんな裕福な時代に何故、食料危機に?」という方も多くいると思いますが、もともと世界の食料は足りないと言われており、今でもアフリカやアジア大陸では飢餓が耐えません。

それに加え、中国を中心に経済成長や発展途上国の人口増で食料需要がどんどん増えているうえに世界的な温暖化の影響による異常気象で農作物や海産物などの生産量に異変が起きているために更に食料が不足してきている。

そして、最近何かと話題に挙がっているバイオ燃料の生産に穀類が使用されているために全体の食料事情が窮地に立たされているというのだ。

そんな中で自給自足率の少ない日本はどうすれば良いのか?という議題になっている。

当店は小さな町の酒屋だが、前々から偉そうにモットーに掲げていることがある。

『農の未来を考えた品揃え』

この言葉は専門誌等に掲載される際の見出しぐらいでしか使用していないので、よくヤマザキヤにモットー何てあったの!?と言われ、かくゆう私の妻にまでも今回の話をするまで「そんなのあったの?」と言われてしまった。

この言葉は学生時代に思った言葉で、就職活動の作文にも書いていた覚えがある。

きっかけは10年ほど前にベトナムを訪れたことであった。

前にも少しこのブログで書いたが、当時、周りのじいさま達に「今の若い者達は戦後の日本を知らないからなぁ」とよく言われていたので、それでは体験してみようと思い、訪れたのがベトナムだった。

当時のベトナムは自由になったとはいえビザの発行も結構厳しく、現地までの道のりも長く、到着してみると私達の知っている世界とは全くの別物で、結構、各国を回っていたにも関わらず、全く別の時代にタイムスリップしたような感覚だった。

この国での中心は言うまでもなく「農業」。

郊外に出るとのどかな田園風景が広がり、小さな頃の両親の故郷、信州を思い出すような光景で、水牛たちがゆっくりと田んぼを歩いている。

農家の人達はまだまだ苦しい生活だろうが、皆、笑いに溢れ、目には優しさと生きる力がこもっている。

そこで私は思いました。

「かつての日本もこうだったんだろう」

私が思うに戦後の日本は「生きる」ために農業をはじめとした第一次産業も急速に復興していき、その基盤があったからこそ世界に誇る第二次産業及び第三次産業が発展していったはずだが、いつからか大切な基盤である第一次産業の部分を海外に委託してしまった。

何の世界でも基盤があるからこそ上にそびえる物が立ち上がるのではないかと思うのだが、この基盤を縮小させれば上に乗る物も縮小されるのは当然ではないだろうか?
現実、現代の日本社会ではそういったことが起こっていると言って良いかと思います。

だからこそ「農業が日本の未来を支える。農業が元気になれば日本は元気になる」と本気で思っていますし、そういった大切なことを皆様に知っていただくことが私の仕事だと思っています。

私の両親は信州の山奥の出なので、親戚には農家の跡継ぎがたくさんいるのだが、一人も専業農家として後を継いでいる者はいない・・・何故だろうか?

いとこ達と話していると皆、口を揃えて言うのが「辛い」「お金にならない」「格好悪い」「おもしろくない」「東京で働きたい」等々。

前述の通り、私が思うには「農業」は素晴らしく、おもしろい職業だと思うし、東京でストレスをためてせこせこ働くより田舎でのんびり暮らした方が良いと思うのだが、地方の方は何故そう思わないのでしょう?

「お前は東京で生まれて楽に育ってきたからそう思うんだよ」ともよく言われますが、それは違うと思います。

近年では地方から出てきたサラリーマンが帰郷して専業農家になったという話をよく聞きますし、当店でもそういった農家さんの野菜も取り扱っていますし、日本酒の世界などでは全然違った仕事をしていたが、実家に戻り、酒造りをしているという話はよくあることです。

大切な部分はここではないでしょうか?

地方はよく都会生活に憧れますが、都会で生活をすればこそ、今まで気付かなかった自分の故郷の良さが見えてくるものです。

商品探しをして地方を巡っているときなどよくありますが、「この漬け物本当に美味しいね!東京に持っていったらみんな喜んで欲しいと言うよ」というと「こんなもん何も珍しくないし、オラもっと東京みてぃに贅沢な食事をしてみてぇ」などとよく言われます。

東京には様々な物が溢れていますが、東京でしか手に入れられる物などインターネットと流通の発達した現代にはほとんどありません。

現地でしか食べられない素朴な味ほど貴重な物はないのではないでしょうか?

しかし、毎日、当たり前に食べている人々にはその素晴らしさに気づいていません。

農業においても同じで、毎日が当たり前すぎて自分の仕事や作りだしている物の素晴らしさに気付いていない物です。

「儲からない」という理由で農業から離れる方も多くいますが、昔からのやり方で組合に頼っていては当然、儲かりません。

現代では色々なアプローチの方法がありますから、そういったことをアドバイスしてあげるのも私達の仕事かと思っています。

みんなで一緒に盛り上げませんか?

「農業大国ニッポン!」

追伸:以前に「賞味期限」について何度かこのブログで触れていますが、「賞味期限」について正しい知識を持たないことは「食料の無駄な廃棄」に大きく繋がっています。

食料危機が叫ばれる中、「賞味期限」についての認識をもっと固めていけたらよいと思うのですが、いかがでしょうか?

ヤマザキヤの考える賞味期限と消費期限:http://yamazakiya.cocolog-nifty.com/blog/2007/01/post_79aa.html

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