ヤマザキヤのお酒は100点満点!?
昨日は私のミスで投稿時に記事がすべてクリアになってしまい、結局は記事が書けませんでしたすいません。
今日はちょっと気合い入れて日本酒の問題点を考えた上で、今週入荷予定の商品をご案内させていただきます。
その前に昨日は成城の宮崎屋さんより宮嵜社長と静岡県引佐郡のまんぼう峠にある前嶋屋さん、そして当店やご来店いただいた2店をはじめ、全国の生産者と販売店を繋いでいただいている片倉さんにご来店いただきました。
宮崎屋さんは10年ほど前に私が酒屋を始めた頃から目標であり、最も好きな酒屋さんで見ているだけで何時間も飽きない店作りを行っており、宮嵜社長には色々とアドバイスをいただき最も尊敬する社長の一人です。
前嶋屋さんは宮崎屋さんで働いていた経験がある方で、お店のあるところは半径1km圏内に全く住宅がないそうで、日本で最も立地条件の悪い酒屋さんであるにも関わらず、遠方から車で次々とお客様が来店される繁盛店だそうです。
両店とも当店は足下にも及ばない繁盛店ですが、お二人と話しているとそのこだわりが半端じゃなく、何故に繁盛するかを納得させられます。
私を含め、皆の結論は「小さな酒屋が発信する大きなこだわり」
まだまだ未熟な私ですが、お二人のようにこだわりを追求し、「美味しい」を皆様に御紹介していけたらと思います。
(朗報)宮崎屋さんはすでにラ・ファリネッラのグリッシーニ等を販売いただいておりますが、近いうちにラ・ファリネッラコーナーが設置されるかも知れません。お近くの方は楽しいお買い物が増えると思いますよ。お楽しみに!
さて、ここからが本題です。
今日は「美味しい日本酒」「旨い日本酒」とは何なのか?を考えてみたいと思います。
「美味しい」とか「旨い」とかいう表現は日本酒に限らずワインでも焼酎でも、飲料に限らず食品についても「嗜好品」ですので、当然、個人差があります。
結局は「多数決がものをいってしまうのが、この世界の難しさですよね」
誰が飲んで(食べて)も「美味しい」というものはこの世に存在するのでしょうか?
ワインの世界ではワイン・アドヴォケイトやワインスペクテーターをはじめとした世界中に数多くのワインの評価本が存在し、それぞれに点数や星の数などでワインの評価をしています。
中でも特に有名なのがワイン・アドヴォケイト誌主宰のロバート・パーカーJrのいわゆる「パーカー・ポイント」で、彼の評価によりワインの価格が何倍何十倍と膨れあがったり、逆に下がったりと世界で最もワインの価格とスタイルに影響を及ぼす評論家と言われています。
この点数によるワインの評価については賛否両論ありますが、私の個人的な意見とすれば否定的ながらも参考となるので、その存在はありがたいことだと思っています。
これらは使い方次第で、よく言われるのはパーカーが高得点を付けるワインは「圧倒的果実味と、光を通さない濃い色合い。インパクトがあって余韻もパワフルで長い物」であり、偏ったポイントであり、ただ単に彼の「好み」であると言われることが多くあります。
現実にパーカーが高い評価をしているワインをテイスティングしてみるとほとんどの場合は前述のような共通点があり、このことは業界全体が承知していることだと思います。
問題はこういった評価本の使い方で、若いソムリエや酒販店達によく見られるのは「味わい」ではなく「評価の高さ」だけに頼り、味わいも確かめずに「評価の高いワイン」だけを集め、お客様に販売してしまっていることだと思います。
こういった評価本はあくまで参考であり、使い方によっては非常に重宝します。
例えばあなたがロバート・パーカーの高得点を付けたワインのいくつかを飲んで「美味しい」と思うことができれば、あなたはロバート・パーカーと嗜好のセンスが近いのかも知れないので、彼が高評価しているワインを探して飲んでいけば外すことはほとんどないと思います。逆に彼の高得点ワインが「美味しい」と思えなかったのであれば、彼がどれだけ高得点を付けたワインを口にしても首をかしげるだけではないでしょうか?
こういったワインの評価はどのような方法で行われているかですが、採点方法は各誌によって異なりますが、テイスティングの方法はずらっと何百種類のワインが並べられ次々に口に入れ採点いくのですが、ほとんどの場合は完全なブラインド(目隠し)テイスティングではなく、各ワインの簡単な予備知識を後悔しているそうです。
私達が試飲商談会や展示会でワインを選ぶときもそうなのですが、先に少しでも資料が頭に入ってしまうと先入観が入り、ワインを口に入れる前にある程度の予想をしてしまいます。その際、予想以上に良い場合は良いのですが、予想よりその品質が低く感じてしまった場合では、必要以上に品質を低く感じてしまうことがよくあります。
さらには一日に何百もの種類をテイスティングする場合、私達は人間ですから当然の事ながら舌が麻痺してきて感覚が鈍ります。これは鍛錬でカバーできることですが、人間ですからどれだけ素晴らしいテイスティング能力を持っている人でも必ずは感覚が鈍るはずです。
舌や鼻の感覚が鈍ってくると繊細な味わいや香りが捉えることができなくなり、大抵はこういったテイスティングの場合は「濃い」ものが高い評価をされ、「軽い」ものが評価されない結果となってしまいます。
当然、軽くてソフトで口当たりの良いワインは山ほどあるのですが、それらは一般的に評価されず、多くが埋もれていってしまうのが現実です。
私が信頼している評論家はポケットワインブックで知られるヒュージョンゾン氏やジャンシス・ロビンソン女史、イタリアワインの権威、ルカ・マローニ氏などですが、彼等は「濃さ」や「インパクト」あるワインも評価するのですが、繊細なワインもキッチリと評価していると思います。
しかしながら当然、彼等の評価と私個人の意見は異なることは多くありますが、彼等の好みは評価によく反映されているので、彼等の好みを踏まえた上で、評価本を参考にすると大変役に立ちます。
近年、ワインの世界ではこういった評価本に左右されることが多く見受けられるのですが、日本酒の場合はどうでしょう?
ごく一部でポイントを付けたりしているのを見かけるようになりましたが、まだまだそういった動きは見られず、専門誌でどういったお酒かを紹介しているかに止まり、「評価」をする動きはほとんど見られません。※ロバート・パーカーJrが、少しだけ日本酒のライティングをしているのですが、アメリカン人的でちょっとおもしろいです。評価については???ですが・・・
ご存じの通り、日本酒は長い間低迷を続けており、当店を含め地酒を皆様に本気で紹介したいと思っている一部のお店でやっとお客様の注目を集め始めたところなのですが、今までの日本酒の低迷にはいくつもの問題が積み重なっているのですが、その中の極一部として「わかりづらさ」があると私は思っています。
ワインの場合、少しの知識を持っていればラベルを見ると産地やアルコール度数等から見たこともないワインでも、ある程度の味わいの予想をすることができるのですが、日本酒の場合はラベルから読みとれることはせいぜい生産地のみなので、かつては県ごとの特徴をみな表現していたためにある程度の方向性ぐらいは想像することができたのですが、現在はそれらの「地」の個性は色褪せしまい想像が掴みにくい物となってしまいました。
日本酒のラベルに記載されていることは「酒銘」と「生産者」「製造日」とは言えない「瓶詰め日、もしくは出荷日」、吟醸酒や純米酒等の「特定名称」が基本で、あとは「生酒」「無濾過」「袋吊り」等々の製法等の表示と「酒米」の種類なのですが、「酒米名」以外は中身を想像する材料にはほとんどならないと思います。
丁寧だなと思わせるのはバックラベルに日本酒度、酸度、アミノ酸度、原料米、精米歩合、酵母、仕込み水(軟水か硬水か)、杜氏の流派、醸造年度等々、詳しいことが書いてある物で、これらはお酒について知識のある人であれば想像がつきます。
しかしながらこれらを組み合わせて味わいを想像することは業界の人か相当な日本酒マニアであると思いますので、一般の方々には全く役に立たないと思います。
ですから大手メーカーをはじめ一般人に分かり易いようにと結構やっているのが「甘い辛い、濃い淡い」をグラフなどで表現し、味わいの簡単なコメントを書き入れること。
しかし、これがまた厄介者で、個人的な意見を言わせていただければ、これほど役に立たない物はないのではないかと思います。
これはワインにも言えることなのですが、「甘い」か「辛い」かなどを5段階に分け、本当に数値化ができるものなのでしょうか?
例えば糖度の含有量によって甘口か辛口かを決定するのであれば明確なのですが、「嗜好品」についてはそうもいかず、たとえ糖度が低かろうとも旨味成分が多ければ甘く感じられますし、その逆も当然そうなります。
私が昔に通っていたソムリエスクールではまず最初の授業でやることが、この「甘辛」についてでした。
当時、一クラス30名ほどだったのですが、ある任意のワインを皆でテイスティングし、これに甘いから辛いまで五段階に分け、どのレベルの甘辛か自分の思うところで手を挙げるというものだったのですが、結果は全員バラバラで、一番甘いから一番辛いまでそれぞれに均等に手が挙がりました。
そのワインのバックラベルに貼られていたのは「(最も辛いレベルの)辛口」と書かれており、赤ワインの「軽い」か「重い」かについても同じ結果となりました。※私の経験上、特に大手の輸入元の安価なワインで「フルボディ」と書いてあるもので本当に「重い」と感じられたものは一本もありません。
当時のクラスメイトはワインは勉強し始めですが、皆、何らかの形でワインに関わる仕事をしている人が中心で、ほとんどが「お酒を職業にしている人」でした。まぁ、まだまだヒヨっ子でしたが、一応は皆「プロ」です。
そんなメンバーでも前述のような結果が出るほど味の感じ方は人それぞれで、感じ方が違うからこそ、人に伝えるのが難しい物です。
バックラベルは大体、一人が役を受け持ち作成しているので、大手メーカーなどはレベルを決めるのに結構偏りがあるので、逆に考え、偏りを計算すれば結構、想像がついたりもします。しかし、コメントは当然のことながら自社の商品を売るために良いことしか書いておらず、大げさなことばかり書いてあることが多いので、首を傾げてしまう内容のものが多くあります。
さて、そうなってくると一般消費者は何を基準にお酒選びをしていけば良いのでしょうか?
そこで、私が求めているのが、前述の「評価本」の出現なのです。
ワインの世界で、得点式の評価本が出現し、その分かり易さからアメリカ市場でのワイン愛好家が増えたように、こういった日本酒の得点式評価本が出現すれば一般消費者への分かり易さは間違いなく広がると思います。
しかし、ワインの場合と同じで評論家によって偏りは当然出るでしょうから、いくつかの評価本の出現が必要となると思いますが、皆さんどう思いますでしょうか?
「じゃあ、お前が作ればいいじゃない?」と言う声が聞こえてきそうですが、私が「嗜好品」を評価する場合は基本的にすべて「美味しい」ということを前提にし、どこが長所かを考えるタイプで、短所を叩くような評価はできないために点数式での評価はできません。
私は世に出る嗜好品はすべて「美味しい」を前提に発売されているのだと考えており、私個人の嗜好に合わない物でも「何故、美味しいのか?」ということを考えてテイスティングしています。これは生産者の大小に関わらず、「不味いけど発売しちゃおう」なんて思う人は一人もいないわけで、生産者は自分たちの作った物を「美味しい」と思ったからこそ、世に出していると考えているためで、彼等が考える「美味しさ」を引き出してあげるのが私達の仕事だからと思っているからです。
しかしながら誰が食べても明らかに「不味い」というものも世にはたくさんありますよね・・・これはこの業界にいて、最も不可思議で理解できないミステリーの一つだと思います。
もうこの辺で締めようかと思っていたのですが、昨日分を考えもう少し。
一番最初に戻って「美味しい」という基準なのですが、「多数決」によって決まるということを書きました。
このことをもうちょっと説明させていただくと、同じ商品を100人が試食または試飲した場合に(こんなことは絶対ありませんが)当然、100人が全員「美味しい」と認めれば最高点であり、50人が「美味しい」と言えば平均点ということになります。
大手メーカーの場合、上記のような方法の得点式によれば60~70点ぐらいの出来映えが、最も良い商品となりえるのですが、それは何故でしょうか?
「美味しさ」を追求するあまりに個性が強くなりすぎてしまい、「好き嫌い」の好みはハッキリと分かれてしまうことが良くあります。
例えば、同じ町の同じ条件の立地にこだわり抜いたラーメン屋とチェーン系列のラーメン屋が営業している場合、ラーメン屋は客の入りが波があるのに対し、チェーン系列のお店は常にお客様が出入りしているということがよくあります。
これはこだわりのラーメン屋はこの店を目指して来るのに対して、チェーン店は「特別、美味しくも不味くもないけど安心できる平均的な味」だからという安心感から「美味しさ」に関係なく不特定多数のお客様が来店されるためで、お酒や食品等も同じ事が言えます。
日本酒の場合でしたら大手の場合、個性を発揮した酒造りをしても一部のお客様にしか理解を求められません。そこで特別な個性や美味しさはないが、いつでも変わらぬそこそこの味で商品を出荷します。しかしそこには「安心感」はあるものの「美味しさ」や「楽しさ」があるとは決して思えません。
当店では好き嫌いはあるけど「美味しさ」と「楽しさ」で溢れた酒選びを心がけております。
偏りもあるかも知れませんが、様々なタイプを厳選し、ラインナップしており、きっとお客様が気に入られる一本が当店にもあるはずです。
ヤマザキヤポイント的に言えば「当店のお酒は皆、100点満点」なのです!
当店でお酒選びの際にはお手伝いさせていただきますので、お気軽にお声をお掛け下さいね。
今週はこんな「100点満点」の酒蔵から色々なお酒が到着します。
大人気の和歌山の地酒「鉄砲隊」と静岡県の地酒「臥龍梅」より秘蔵の日本酒、また当店の看板商品、佐賀県の地酒「鍋島」より新酒の純米吟醸あらばしりが続々と入荷予定、好評の「花垣 純米無濾過生原酒」も即完売してしまったために再入荷して参ります。
詳細については入荷次第、御紹介いたします。
「天狗舞の梅酒」に注文が殺到しております。販売店も以外に少なく、今年もまたまた市場から消えてしまう恐れがありますので、ご注文はお早めに!
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