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お酒の賞味期限

一回、書き終えてアップロードしようとしたらエラーが起こり泣く泣く書き直しの記事です。

苦労してしまったので目を通してあげてください。・゚・(つД`)・゚・。

先週末はたくさんのご来店誠にありがとうございました。

新聞広告に掲載させていただきました「自家製手づくりキムチ」は予想以上の大反響で生産が追いつかず、日曜日に御購入いただいた方はお話しさせていただいたとおり、少し若かったと思いますが、今日あたりから食べ頃を迎えてきていると思います。

本日、店頭に並んでいる分も少し若いですが、熟成によってその時々の味わいが楽しめるのも「本物のキムチ」ならではの魅力!

「ご試食半額セール」は明日迄ですので、お試しになっていない方はお早めに!

同じくチラシに掲載いたしました「夜明け前にごり生酒」も大好評いただき2日間の予定だった試飲会もあっという間に試飲分が終了してしまい足りなくなってしまいました。

在庫も極わずかとなってしまっていますので、こちらもお早めに!

本日は前回お知らせした通り、「お酒の賞味期限」についてです。
そもそも「酒」には賞味期限が存在するのでしょうか?

酒税法上では酒類に対しての賞味期限記載義務はなく、以前は「生酒」に関してのみ記載義務があったことがありましたが、現在はそれもなくなっています。
にも関わらず、多くの方から「お酒の賞味期限はどれぐらい?」とよく聞かれます。なぜでしょう?

よく一般消費者の方々のお話で「ワインは古いヴィンテージ(生産年)の方が美味しい」とか「日本酒は新しい方が美味しい」などと耳にしますが、これらはイメージが作り出した誤った解釈です。

例えばワインの場合ですが、「古いワインが高級」なのではなく、ボルドーの超一級のような頑強な高級ワインはプリムール(新酒)の時に飲んでもあのギッチギチとしたタンニン分が口中を支配し、本来持ちうる繊細さや優雅さ、おいしさなどはすべて影に隠れ、慣れていない人などは一口飲んだだけで顔をしかめてしまいます。

こういったワイン達は何年もの間、じっくりと熟成させることによりタンニン分の荒々しさは丸みを帯び、ビロードのようななめらかな舌触りに、味わいは熟成に由来する様々な要素が絡み合った複雑さが現われ、若い頃には隠れてしまっていた優雅さや繊細さが花開き、この上ない世界最高の味わいが生み出されるのです。

最近では高級ワインにおいても早く楽しめるものが増えていますが、伝統的生産者の秀逸なワインはやはり「熟成」が必要不可欠な要素となっています。

日本酒に関しても同じことで、卓越した杜氏の技術により伝統的手づくりされた酒の搾りたては固く、熟成によりその真価を発揮する場合が多いです。中には二十年、三十年と健全な熟成が楽しめるものも少なくありません。

しかし大量生産された酒の多くはこうした熟成に耐えうる骨格を持ちあわせていないために多くの酒が、保存がききません。
そこで大手は「早いうちに飲用してください」といかにも「新鮮さ」をアピールすることになり、そのイメージのまま現在に至っています。

焼酎の場合はこの「熟成」が必要不可欠だと思います。近年、「新焼酎」や「焼酎ヌーヴォー」なるものが、市場に出てきていますが、これらはモロミ造りの段階から早く飲めるように仕込まれた物で、その品質的には疑問が残ります。「季節的なイベント」を楽しむには良いかも知れませんが・・・

そこで皆様に一つ知っておいていただきたいことがございます。
それは「早飲み」と「遅飲み」という二つのタイプ。

これはワインにも日本酒にも当てはまることなのですが、字の如く前者は「早い(若い)うちに飲んだ方が良いタイプ」でワインの「ボジョレーヌーヴォー」や日本酒の「搾りたて」がこれに当てはまります。

そして後者は「熟成してから飲んだ方が良いタイプ」で、前述したような頑強なワインやしっかりと生命力ある麹よりつくられた濃醇タイプの日本酒などがこれに当てはまります。

中には例外的なものもあり、例えば、ひねくれ者の私は昨年の解禁日に実験用に寝かせておいたボージョレヌーヴォーを飲んだのですが、これが予想以上に良い熟成をしており、ハッキリいってリリース時より数段美味しかったですし、日本酒の「あらばしり」や「にごり酒」などでも半年、一年、二年と旨さを増していく物もあります。

それぞれのタイプによって楽しみ方が変わってきますので、この2つのタイプを覚えておくだけで楽しみ方が広がってくると思います。

しかしそうはいっても一般消費者の方々に見分けるのは難しいと思いますので、私達、ソムリエや利き酒師、アドバイザーなどがお酒選びをお手伝いをさせていただければと思っております。

以上のように「お酒」には「熟成」という「時」のいたずらが引き出してくれる神秘的な魅力がある物で、その熟成による味わいの変化を楽しむことのできる「酒」に「賞味期限」がついてしまっては「酒」の楽しみを大幅になくしてしまうことに他なりません。

こういった性質の物に「賞味期限」を気にしてもいかがかと思いますが、どうでしょうか?

そこでもう一つ、重要な点が「製造年月日」です。

ワインや焼酎には「製造年月日」の記載義務はありませんが、日本酒にだけは酒税法上の記載義務がございます。

私は以前、ビックリするようなことを言われたことがございます。

その方は日本酒がお好きで、自らを「地酒通」とおっしゃていたのですが、彼はなんと「製造年月日から3ヶ月以上過ぎた物は飲まない」と言うのです。

理由を聞いてみると「古いのは美味しくない」からだそうです。

これには私も絶句し、もう何も答えませんでした。

まず皆様に知っていただきたいのは、この日本酒のラベルに記載されている「製造年月日」とは皆様が想像される「造られた」時ではなく、「瓶詰め・密閉」された時期か「移出(出荷)」された日なのです。

ご存じの通り、お酒にはそれぞれ季節があり、ワインなら葡萄を収穫する時期、日本酒ならば米を収穫してから一番冷え込みの厳しくなる冬に造りが行われ、本来は年一回だけ造られるものです。

ですから皆さんが想像する意味での「製造年月日」で考えるならば、日本酒の場合の「製造年月日」は冬の日付が入るはずですが、実際には真夏のような日付もありますよね。※大きな蔵では「四季醸造」という一年中、生産を行っているところもあります。

これは現在、ほとんどの蔵が出荷日を「製造年月日」としているためで、例えば2006年10月に搾られたお酒が、今月当店に入荷してきたら製造年月日は2007年1月となり、夏でしたら2007年8月などと記載されるのです。

この同じお酒に対して古いとか新しいとか思うのにはイメージ以外の何ものでもありません。

そもそも、丁寧に造り上げられたお酒は今回のお話しで何度も登場している「熟成」を必要とする場合が多々あり、最低でも一年から一年半以上は熟成させてから出荷するという蔵元も少なくありません。

こういったお酒はお客様の手元に届く前に一年や二年以上経過しているわけで、ラベルに記載されている「製造年月日」を考えても全く無意味なのです。

そして販売店でも専門的なお店になると「仕入れたがまだ若いので飲み頃を迎えるまで店の冷蔵庫で熟成させる」ということが良くあります。

ですから私や多くの小さな蔵元は日本酒もワインと同じようにヴィンテージ(生産年)のみを記載すれば良いと考えているのですが、国と大手メーカーはこれを認めません。

これには企業戦略と酒税の回収率というキーワードをはじめ色々な理由が隠れていると思いますが、逆に消費者の興味を引き離していることに他なりません。

長々と書いてきましたが、どんなお酒でも「賞味期限」を考えるよりもそれぞれの「飲み頃」を知っていただけたらと思っております。

しかしそれらは保存状況や楽しむシチュエーションによって変わってきますので、言うのは簡単でも実際はちょっと難しいことなので、私達のように各お店におりますプロにこれでもかと質問してみてください。

「早飲み」か「遅飲み」かも答えられない場合は、自分の店で販売している商品を飲んでもいない場合が多いと思いますので、そういった場合は買い控えた方が賢明かも知れません。

気軽に楽しむワインや日本酒などでしたら「熟成」などあまり難しいことは考えずに「若飲み」のお手頃なものを楽しむのが良いと思います。

何と言ってもお酒は「楽しむ」ためにあるのですから!

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